- 2025/03/07 15:04
フィリーズ、ブルペン崩壊でメジャー最多のブロウンセーブ ライアン・ヘルズリーのトレード獲得論も
メジャー最多の〝ブロウンセーブ〟
ナ・リーグの強豪として毎年のように優勝争いを演じるフィリーズ。ブライス・ハーパーやザック・ウィーラーなど、多くのスター選手がワールドシリーズ制覇に向けて奮起するなか、喫緊の課題となっているのがブルペンだ。
4月20日(日本時間19日)におこなわれたマーリンズ戦では、先発のヘスス・ルサルドが7回を2失点にまとめ、2点のリードを保ったままリリーフにマウンドを譲った。ところが、2番手のオリオン・カーケリングがまさかの3失点で逆転を許し、ルサルドの勝ちが消滅。直後に同点に追いついたものの、10回オモテに登板したマット・ストラムが2失点。逆転負けを喫してしまった。
この試合ではカーケリングに「ブロウンセーブ」が記録された。これは「Blown Save(吹き飛ばされたセーブ)」と表記されるように、セーブ(またはホールド)が記録される場面で登板した投手が、同点、あるいは逆転を許した際に記録されるもの。つまりは「セーブに失敗した回数」だ。開幕して間もないが、フィリーズではすでにメジャートップとなる6つのブロウンセーブを記録している。昨年のブロウンセーブが合計で19だったことから、今シーズンのブルペンがいかに精彩を欠いているかがわかる。
ロマーノ、カーケリングが安定せず
フィリーズは昨オフ、ジョーダン・ロマーノを獲得した。これまで2度のオールスターに選出されたクローザーで、フィリーズでは勝ちパターンの一角として起用される予定だった。ナショナルズとの開幕戦で移籍後初登板を果たしたが、2点リードの8回から2つの四死球を与え同点に追いつかれ、早々にブロウンセーブを記録してしまった。4月19日(同18日)のマーリンズ戦では2本塁打を浴び6失点を喫するなど、不安定な投球が続いている。ここまで10試合に登板し防御率は13.50だ。
オリオン・カーケリングは昨シーズン、64試合に登板しブロウンセーブはわずかに2つのみだった。しかし今シーズンは9試合で2つのブロウンセーブを記録。カーケリングはゴロで打ちとるタイプのピッチャーで、昨シーズンのゴロ率はメジャートップクラスの54.4%だった。ところが、今シーズンのゴロ率はここまで45.8%。打球に角度を付けられている証拠で、バレル率が12.5%に達している(昨シーズンは5.1%)。
ブルワーズから加入したジョー・ロスもここまで9試合で9失点。ホセ・ルイーズ(試合)とカルロス・ヘルナンデス(試合)はともに被OPS.980以上と低空飛行がつづく。この結果、リリーフに限定したチーム防御率は5.70にまで落ち込み、22日(同23日)の試合が終わった時点でリーグワースト2位となっている。
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トレード案で浮上したふたりのリリーバー
この状況を受け、米メディア「スポーツ・イラストレイテッド」はカージナルスのライアン・ヘルズリーをトレードで獲得するよう提案している。ヘルズリーは昨シーズンに49セーブをあげ、トレバー・ホフマン賞(ナ・リーグ最優秀救援投手賞)を獲得した剛腕。カージナルスはチームの再建に着手しており、シーズン終了後にFAとなるヘルズリーも整理対象となっている。カージナルスの戦況に関わらず、ヘルズリーはシーズン中に放出される可能性が極めて高い。
また、米メディア「ブリーチャー・レポート」のティム・ケリー記者は、マーリンズのアンソニー・ベンダーをトレードで獲得する案を発表している。同記者はベンダーについて「昨シーズンは59試合で防御率4.08だったが、FIPは2.92の高水準をマークした。今シーズンはより安定した成績を残す可能性がある」と紹介。また、FAとなるまで2シーズン以上あり、しばらくは球団が保有できる点もメリットとしている。
球界トップクラスの強力打線とローテーションを勝利に結びつけるにはブルペンの安定が必要不可欠だ。悲願のワールドシリーズ制覇に向けて、盤石のブルペンをいち早く形成したい。