ニック・カーツがメジャー1年目で30号 アスレチックスでは〝バッシュ・ブラザーズ〟以来3人目【成績詳細】

 スーパールーキーが大台を突破した。9月10日(日本時間11日)、アスレチックスのニック・カーツがレッドソックス戦に「6番・一塁」で出場し、2回の第一打席でペイトン・トーリーから第30号ソロを放った。試合は同点で迎えた9回に、アスレチックス打線がアロルディス・チャップマンを打ち崩し、サヨナラ勝ちを収めた。

 カーツは長打力に定評のある左の一塁手だ。チームのトッププロスペクトとして開幕を迎え、4月中旬にメジャー初昇格を果たした。前評判を上回るパフォーマンスを発揮し、6月以降は上位打線に定着。7月25日(同26日)のアストロズ戦では、球団史上初、ルーキーとしてはメジャー史上初の1試合4本塁打を放っている。

 ここまで102試合に出場し30本塁打、OPS1.023と圧倒的な成績を残している。課題は三振の多さで、三振割合は30.0%に達している。また、スプリットを苦手とする傾向があり、データサイト「ベースボール・サバント」によると、スプリットに対する空振り率は50%を超えている。

ニック・カーツの今季成績
試合本塁打打点盗塁
10230742
OPS出塁率長打率得点圏OPS
1.023.397.6261.178
四球BB%三振K%
5813.6%12830.0%

 メジャー1年目にして30本塁打をクリアしたカーツ。ルーキーによるシーズン30本塁打は、アスレチックスでは3人目の快挙となった。1人目はホセ・カンセコで、メジャー2年目の1986年に33本塁打をマーク。カンセコは2度の本塁打王に輝いたスラッガーで、1988年にはメジャー史上初の「40-40(40本塁打と40盗塁)」を達成した。

 2人目はマーク・マグワイアで、メジャー2年目の1987年にリーグ最多の49本塁打を放った。この年、マグワイアは新人王を獲得。1998年にはロジャー・マリス(ヤンキースほか)のリーグ記録を更新する70本塁打を放った。

 カンセコとマグワイアは1980年代後半にアスレチックスを牽引した名コンビで「バッシュ・ブラザーズ」と呼ばれた。Bashとは「力強く打つ」という意味だ。

 なお、カーツはデビューから102試合目で30本塁打に到達し、全打席における本塁打の割合を示す「HR%」では7.0%をマーク。30本塁打まで138試合を要し、HR%にして5.2%だったカンセコよりもハイペースで本塁打を量産していることがわかる。ちなみにマグワイアはデビューから84試合目で30本塁打に到達。達成時点でのHR%は8.7%だった。

 強打者の系譜を受け継いだスーパールーキーが、アスレチックスを新時代にいざなう。

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MLB通信編集部

大手出版社にてメジャーリーグの取材を担当し、選手分析やセイバーメトリクスに関する記事を複数発表。日本のメジャーリーグ報道に可能性を感じ、2024年に『MLB通信』を立ち上げました。