ドジャースがエドウィン・ディアスを獲得 たった2球種で打者を制圧、WBCで喜びすぎて右膝を故障

・エドウィン・ディアスがドジャースと契約を結んだ
・契約内容は3年6900万ドル
・昨季まで9シーズンで253セーブをあげている
・ドジャースの新守護神として期待される

ドジャースがエドウィン・ディアスを獲得

 12月12日(日本時間13日)、ドジャースは、メッツからFAとなっていたエドウィン・ディアスの獲得を発表した。契約内容は3年6900万ドル。

 ディアスは2016年にマリナーズでデビューすると、2018年にはリーグ最多かつ球団新記録となる57セーブをマーク。もっとも優れたリリーバーに贈られる「マリアノ・リベラ賞」を受賞した。

 同年のオフにトレードでメッツに移籍してからも、守護神として君臨。2022年のオフにFAとなるも、5年1億200万ドルで再契約を結んだ。同契約は「総額」「平均年俸」の両方でリリーフ投手史上最高額だった。

 昨シーズンも62試合に登板し、リーグ5位の28セーブをマーク。リリーフとしてリーグ1位となる38.0K%を記録した。

エドウィン・ディアスの投球術とは

 ディアスは、フォーシームとスライダーの2球種で打者を制圧する。フォーシームは平均で97.2マイル(156.4キロ)を計測し、最速で100.5マイル(161.7キロ)にも達する。

 さらに、平均回転数も2327mphと高いため、垂れることがなく「浮き上がるようなフォーシーム」となる。昨シーズン、フォーシームの「被打率(.133)」「被長打率(.200)」「空振り率(39.4%)」は、同球種を500球以上投げた投手のなかでメジャー1位だった。

 また、フォーシームと同じ軌道でスライダーを投じることで、打者を幻惑する。昨シーズン、ディアスは505球のスライダーを投げ、打たれた本塁打はわずか2本だけだった。

ドジャースはブルペン補強に成功

 ドジャースのこのオフの最優先課題は「ブルペンの強化」だった。昨オフに4年7200万ドルの巨大契約で獲得したタナー・スコットは、61試合で防御率4.74に終わった。

 同じく新加入のカービー・イェーツも50試合で防御率5.23と輝けなかった。総合指標「WAR」では、スコットは「-0.6」、イェーツは「-0.5」だった。

 結果的に、ドジャースのブルペン陣は過去10シーズンでワーストとなる防御率(4.27)と被打率(.244)を記録した。ポストシーズンではブルペンの脆弱性を補うために、佐々木朗希とタイラー・グラスノーがリリーフで起用された。

 ディアスはドジャースの〝救世主〟として、9回のマウンドを任されることになるだろう。スコットはセットアッパーとして8回を投げる見込みだ。

エドウィン・ディアスに関する豆知識

弟はアレクシス・ディアス

 ディアスの弟はアレクシス・ディアスだ。アレクシスも剛速球を投じるリリーバーで、昨シーズンまで通算75セーブをマークしている。2025年はレッズ、ドジャース、ブレーブスでプレーした。

 2024年9月6日(同7日)におこなわれたレッズ対メッツの試合では、ディアス兄弟が同時出場を果たした。同点の9回オモテに兄・エドウィンが登板し無失点。そのウラに弟・アレクシスも登板し、こちらも無失点に抑えた。

WBCで喜びすぎて大怪我

 2023年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)にプエルトリコ代表として出場したディアス。1次ラウンドでは優勝候補のドミニカ共和国を撃破する大金星をあげた。

 ところが、試合終了後のセレブレーションで右ヒザの膝蓋腱を負傷。全治8ヶ月の重傷を負い、2023年シーズンの全休を余儀なくされた。

盛大な登場シーン

 ディアスと言えばクールな登場シーンが有名だ。オーストラリアの音楽家、ティミー・トランペットの「Narco」を登場曲に起用しており「メジャーでもっともかっこいい登場シーン」との声も多い。

 2022年8月のドジャース戦ではトランペット本人が球場に駆けつけ、ディアスの登板に合わせて生演奏を披露した。

追記(2026年5月13日 20:06)
・ディアスは開幕から6試合に登板し、防御率6.00、FIP4.49と苦戦。4月10日(同11日)のレンジャーズ戦では1回3失点を喫し、セーブに失敗した。
・4月15日(同16日)には、ディアスが「右ヒザの違和感」を訴えていることがわかった

この記事を書いた人 Wrote this article

MLB通信編集部

大手出版社にてメジャーリーグの取材を担当し、選手分析やセイバーメトリクスに関する記事を複数発表。日本のメジャーリーグ報道に可能性を感じ、2024年に『MLB通信』を立ち上げました。