エンゼルスが再建に本腰か 正捕手・オホッピーと救援右腕・シルセスをレンジャーズに放出

レンジャーズがエンゼルスの正捕手を獲得

 7月29日(日本時間30日)、エンゼルスがトレードをおこない、ローガン・オホッピーチェイス・シルセスをレンジャーズに放出した。対価としてマイナー遊撃手のアンヘル・アレドンドをレンジャーズから獲得した。

レンジャーズ獲得
ローガン・オホッピー(捕手)
チェイス・シルセス(救援右腕)

エンゼルス獲得
アンヘル・アレドンド(マイナー遊撃手)

 オホッピーはメジャー5年目の捕手だ。エンゼルスの正捕手として、今季はここまで75試合で4本塁打、OPS.566をマークしている。来季以降、FAになるまで2年間にわたって保有が可能だ。

 シルセスはメジャー5年目の救援右腕だ。今季はここまで47試合に登板し防御率2.72の好成績をマークしている。来季以降、FAになるまで4年間にわたって保有が可能だ。

エンゼルスが再建に動いた

 エンゼルスは現在、ア・リーグ最低勝率に沈んでいる。ワイルドカード圏内にも13.5ゲーム差がついており、ポストシーズン進出は絶望的な状況だ。

 アート・モレノ・オーナーの意向もあり、近年のエンゼルスは再建に消極的だった。しかし、今年6月に編成体制を一新し、新たな局面に突入していた。今回のトレードは、エンゼルスが再建に舵を切ったことを意味する。

 まずはじめに、オホッピーに見切りをつけた。オホッピーは捕手としての守備力に課題がある。フレーミングが苦手で、ブロッキングも心許ない。結果、スタットキャストが算出した守備指標「FRV」は、捕手としてメジャーワースト(-13)にまで落ち込んでいる。

 また、ストロングポイントだった打撃でも成果を残せていない。2024年には球団史上最年少でシーズン20本塁打をクリアしたが、今季はここまで低空飛行がつづいていた。幸いにもマイナーオプションがフルで残っており、来季以降も保有できる。バリューがあるうちにトレードのパッケージに組み込み、放出に踏み切ったのだ。

 オホッピーを放出したことで、エンゼルスはトレード市場で「長く保有できる若手捕手」を探すことになるだろう。なお、トレードが発表された直後のアストロズ戦では、タイラー・ハイネマンが「9番・捕手」で出場している。

 そして、シルセスは好調を維持しており、保有期間も長いことから「バリューが高いうちに売却した」と考えることができる。ここにオホッピーを加えることで対価を釣り上げようとしたわけだが、エンゼルスはプロスペクトを1人しか獲得できなかった。このパッケージなら、もう少し対価を得ても良かったと思う。

レンジャーズはブルペン強化に成功

 レンジャーズは現在、ア・リーグ西地区1位をキープしている。地区優勝とポストシーズンでの戦いを見据えて、戦力補強に動いた。

 補強ポイントはブルペンだった。7月のブルペン防御率は「5.99」と不安定で、特に右投手が精彩を欠いた。トレード市場では「右のリリーフ」の獲得を目指すとされていて、シルセスがピックアップされたようだ。

 また、オホッピーを獲得したことで捕手のデプス強化にも成功した。レンジャーズはこのトレードが成立した直後にオホッピーをオプションでマイナーに降格させたが、再昇格も時間の問題だろう。

■文・構成 Takafumi Kamiki(MLB通信編集部)
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この記事を書いた人 Wrote this article

MLB通信編集部

大手出版社にてメジャーリーグの取材を担当し、選手分析やセイバーメトリクスに関する記事を複数発表。日本のメジャーリーグ報道に可能性を感じ、2024年に『MLB通信』を立ち上げました。