ジェイコブ・ミジオロウスキーが驚異的な成績で前半戦を折り返す 右ヒジを守るには「投球制限」が必須だ
驚異的な成績で前半戦を折り返す
ブルワーズのエースが、圧倒的な成績で前半戦を折り返した。
ジェイコブ・ミジオロウスキーは、現在のメジャーリーグでもっとも支配的な投手だ。驚異的なスピードボールを連発し、フォーシームの平均球速は100.5マイル(161.7キロ)にも達する。今季はここまで1660球を投げ、そのうち670球で100マイルオーバーを計測した。
登板のたびに、話題をかっさらった。ホワイトソックスとの開幕戦では、球団新記録となる「開幕戦で11奪三振」をマーク。6月12日(同13日)のフィリーズ戦では完封勝利をマダックス(95球)で達成。この試合では、マダックス史上最多の15三振を奪った。
6月26日(同27日)のカブス戦では、ピッチトラッキングが導入された2008年以降で、先発投手として史上最速となる105.5マイル(169.8キロ)を計測している。
前半戦で残した数字は堂々たるものだ。18試合に登板し、防御率(1.62)、FIP(2.09)、奪三振(167)、K%(39.6%)、K-BB%(33.2%)、被打率(.147)の各スタッツで、メジャー1位を占拠している。
ミジオロウスキーの右ヒジは耐えることができるのか?
最大の懸念は、ミジオロウスキーの右ヒジがその負荷に耐えられるのか、という点だ。ミジオロウスキーはアマチュア時代を含めて1度もトミー・ジョン手術を受けたことがない。剛速球を連発するスタイルからも、その右ヒジには相応の負荷が蓄積されている状態だ。
実際に、ミジオロウスキーは「右腕の疲労感」により、7月12日(同13日)のパイレーツ戦の登板を回避した。また、『ミルウォーキー・ジャーナル・センチネル』によると、オールスター明けにおこなわれるマーリンズとの3連戦でも、ミジオロウスキーは登板しない見込みだという。
後半戦に健康を維持するために、ブルワーズはミジオロウスキーに対して、イニングや球数に一定の制限をかけるべきである。そうしなければ、後半戦のどこかで右ヒジが悲鳴をあげるだろう。最悪の場合は、ポストシーズンでも絶対的エースを欠くことになる。
ミジオロウスキーのピッチングに制限をかけても、メジャーで7年ぶりの「300奪三振」はじゅうぶんに可能だ。メジャーリーグで最後に300奪三振を達成した投手は、2019年のゲリット・コールとジャスティン・バーランダーだ。ともに、アストロズで達成した。
ミジオロウスキーはここまで、18試合で167奪三振をマークしている。後半戦も18試合に登板すると仮定した場合、1試合8三振を奪えば300奪三振に到達する。
最大の敵は、その右ヒジなのだ。
■文・構成 MLB通信編集部
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