カブス・鈴木誠也の深刻すぎる「チャンスでの弱さ」問題 打てなくなったワケは「得点圏でのフォーシーム」

カブス・鈴木誠也が2打数無安打

 5月20日(日本時間21日)、カブスの鈴木誠也が「4番・右翼」でブルワーズ戦に出場し、2打数無安打に終わった。

 この日のカブスは、ブルワーズの投手陣にねじ伏せられた。特に、先発のカイル・ハリソンには7回2安打無得点と、まったく対応できなかった。

 鈴木は2回に四球を選んで出塁したのみで、ほかの2打席は三振と遊飛に倒れた。

なぜ鈴木はチャンスで打てないのか

 この試合を経て、鈴木のシーズン成績は7本塁打、OPS.824となった。表面上は安定しているが、今シーズンの鈴木には明確な課題がある。それが「チャンスでの弱さ」だ。

 今シーズン、鈴木は得点圏でことごとく凡退している。最新のスタッツによると、得点圏での成績は打率.140、OPS.473となっている。また、得点圏にランナーを置いた場面では21三振を喫しており、三振率に換算すると43.8%にもなる。

 鈴木は本来、チャンスに強いバッターである。以下は、昨シーズンと今シーズンの「得点圏での成績」を比較したものだ。

打率本塁打OPSK%
2025.30912.99121.0%
2026.1401.47343.8%
鈴木誠也の得点圏での成績
MLB.com』より

 鈴木はなぜ得点圏で打てなくなったのか。データサイト『ベースボール・サバント』で「得点圏における球種別打率」を調べたところ、鈴木は、得点圏でフォーシームを打てなくなっていることがわかった。

 同サイトによると、今シーズンの鈴木はフォーシームに対して打率.324を記録している。しかし、得点圏で打席に立った場合、フォーシームに対する打率は.083にまで低下するのだ。

 得点圏でフォーシームが打てなくなった理由のひとつに、球速があげられる。昨シーズン、鈴木に投じられた「得点圏でのフォーシーム」は平均で94.5マイル(152.1キロ)だった。それに対して鈴木は打率.424と、見事な対応力を示した。

 しかし、今シーズンの「得点圏でのフォーシーム」は平均96.4マイル(155.1キロ)に上昇。これが、得点圏での打撃低迷に直結している模様だ。

球速(mph)打率
202594.5.424
202696.4.083
鈴木誠也の「得点圏でのフォーシーム」に対するデータ
『ベースボール・サバント』より

 このことから、鈴木は「得点圏で力でねじ伏せられている」と言うことができる。鈴木は36試合のうち23試合で、5番打者として先発している。ポイントゲッターとして期待される打順だが、鈴木はその役割を果たせていない状態だ。

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MLB通信編集部

大手出版社にてメジャーリーグの取材を担当し、選手分析やセイバーメトリクスに関する記事を複数発表。日本のメジャーリーグ報道に可能性を感じ、2024年に『MLB通信』を立ち上げました。