ドルトン・ラッシングとは何者なのか 大谷翔平に代わり指名打者で出場→満塁ホームラン 驚異的な打撃成績と今後の起用法を分析

・ドルトン・ラッシングがメッツ戦で満塁ホームランを放った
・大谷翔平に代わり指名打者で起用され、結果を残した
・ラッシングは昨年5月にデビューしたプロスペクト捕手
・現在は「第二捕手」としてチームに帯同

ドルトン・ラッシングが満塁ホームラン

 4月15日(日本時間16日)、ドジャースのドルトン・ラッシングがメッツ戦に「7番・指名打者」で出場し、4打数2安打1本塁打をマークした。

 ラッシングは2回の第一打席でクレイ・ホームズからツーベースをマーク。その直後、キム・ヘソンが2ランを放ち、先制のホームを踏んだ。8回の第四打席は、無死・満塁のチャンスでデビン・ウィリアムスと対戦し、センターへ第4号満塁ホームランを放った。

 ドジャースの先発は大谷翔平。通常なら大谷は「1番・投手兼指名打者」として打席にも立つが、この日は投手に専念した。13日(同14日)のメッツ戦で右肩付近に死球を受けており、痛みが残っているため、安全策をとった模様だ。

 代わりにカイル・タッカーが1番打者で起用され、ラッシングが指名打者に抜てきされた。ラッシングは捕手であり、指名打者での出場は今シーズンはじめてだった。

ラッシングの驚異的な打撃成績

 ラッシングは開幕から5試合に出場し、4本塁打、OPS1.909と驚異的な成績を残している。

 メジャー1年目の昨シーズンは打撃で精彩を欠き、53試合で4本塁打、OPS.582に終わった。変化球への対応が課題で、特にカーブとチェンジアップに対して約50%の空振り率を記録。同年のK%は37.4%に達した。

 サンプルサイズはまだ小さいものの、今シーズンは変化球へのアプローチが向上している。4本塁打のうち、3本が変化球を捉えたものだ。空振り率は昨シーズンの35.7%から22.2%にまで改善している。

 また、打球に適切な角度がつくようになった。昨シーズンの平均打球角度は17.2°だったが、今シーズンはここまで、平均で25.7°をマークしている。理想的な角度で飛ばした打球の割合を「スイートスポット率」というが、昨シーズンは37.2%だったが、今シーズンは60.0%まで上昇している。

ラッシングの今後の起用法は?

 ラッシングは2022年のドラフトで2巡目(全体40位)指名を受けたプロスペクトだ。チームの正捕手に成長することを期待されていたわけだが、現在、その位置づけは不透明なものになっている。

 というのも、ドジャースは2024年3月に正捕手のウィル・スミスと10年間の契約延長を結んだ。スミスは攻守に優れた実力派で、昨シーズンに記録した出塁率.404は、400打席以上に立った打者のなかでリーグ2位だった。

 スミスの契約は2033年までつづく。スミスが健康である限り、ラッシングが正捕手の座を奪取することは難しい。そのため、昨シーズンのトレード・デッドラインでは放出候補としてあげられた。

 現在は「第二捕手」としてチームに帯同しているラッシングだが、マイナー時代には一塁と左翼の守備にも取り組んでいた。特に、一塁手のフレディ・フリーマンがすでに36歳と高齢であることから、フリーマンの後継者として一塁に転向するプランも掲げられている。

 

 

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MLB通信編集部

大手出版社にてメジャーリーグの取材を担当し、選手分析やセイバーメトリクスに関する記事を複数発表。日本のメジャーリーグ報道に可能性を感じ、2024年に『MLB通信』を立ち上げました。