守備指標「DRS」とは?
「DRS(Defensive Runs Saved)」は「守備によって防いだ失点」を示す指標だ。「DRS」がプラスなら、その選手は守備によって失点を防いでいることになる。「DRS」がマイナスなら、その選手は守備で失点していることになる。
「DRS」は、同じポジションの平均的なプレイヤーを0として考える。たとえば「DRS」が9の遊撃手は、平均的な遊撃手と比べて「守備で9点を防いだ」ことになる。逆に、DRSが-15の三塁手は、平均的な三塁手と比べて「守備で15点を失った」ことになる。
「DRS」はどのように計算されるのか
「DRS」は、米データ会社「ベースボール・インフォ・ソリューション」が独自に開発・集計している指標だ。様々な評価項目を細かくデータ化して「DRS」が算出される。
たとえば、守備範囲を評価する「rPM」のほか、肩の強さを示す「rARM」、内野手の併殺プレーを評価する「rGDP」、内野陣のバントに対する守備を評価する「Bunt Runs Saved」などがある。また、捕手には「rSZ(フレーミングの評価)」「rSB(盗塁阻止能力)」「rCERA(リードの評価)」など、特別なアプローチをもって評価される。
「DRS」をチェックできるサイト
メジャーリーガーの「DRS」は、複数のデータサイトでチェックできる。
・ベースボール・インフォ・ソリューション社による公式サイト。
・定番のデータサイト。プレイヤーページのうち「Advanced Fielding」の項目に「DRS」が表示されている。
Baseball-Reference(ベースボール・リファレンス)
・定番のデータサイト。プレイヤーページのうち「Standard Fielding」の項目に「DRS」が表示されている。
・イニング数を均一化した「Rdrs / yr」も提供されている。
「DRS」の注意点
ポジションの異なる選手を比較できない
「DRS」は、ポジションの異なる選手同士を比較するには不適切である。ポジションごとに守備の難易度は異なる。例えば、DRS5の一塁手と、DRS5の遊撃手は、単純に比較できない。
守備機会の少ない選手を評価できない
守備イニングの少ない選手を「DRS」で評価できない。「DRS」はカウンティングスタッツであるため、じゅうぶんなサンプル(守備機会)が必要である。
そこで、データサイト『ベースボール・リファレンス』では「Rdrs / yr」という項目を提供している。「Rdrs / yr」は、そのプレイヤーが1200イニングを守ったと仮定して「DRS」を算出している。
ムーキー・ベッツの「DRS」はメジャー1位
2025年、ムーキー・ベッツはドジャースの正遊撃手として1278.0イニングを守り、DRS17を記録した。これは、ボビー・ウィット・ジュニア(ロイヤルズ)やニック・アレン(当時ブレーブス)ら、好守の遊撃手を差し置いてメジャー1位だった。
ベッツは外野手として6度のゴールドグラブ賞を誇る名手だが、チーム事情によって、2024年の開幕直前に遊撃手に転向した。転向2年目にして、ベッツはメジャーでもっとも守備のうまい遊撃手になったのだ。
■構成・MLB通信編集部(@MLB_tsushin)