- 2026/04/28 11:24
「FIP」とは?
「FIP」とは、ピッチャーの責任範囲である奪三振・与四球・被本塁打の3項目で計算される疑似防御率だ。通常の防御率よりも、より的確にピッチャーの実力を反映している。
通常の防御率だけでピッチャーの能力を推し量ることはできない。なぜなら、防御率は「ピッチャーがコントロールできない要素」の影響を強く受けているからだ。
ここで重要になるのが「BABIP」の概念だ。これは、フェアゾーンに飛んだ打球がヒットになる割合のことで「インプレー打率」とも訳される。セイバーメトリクス研究家のトム・タンゴ氏は「BABIP」を構成する要素について以下のように結論づけている。

つまり、本塁打以外のヒットが生まれる要因のうち、約7割が、運や守備力、球場の特性といった「ピッチャーがコントロールできない要素」によるものなのだ。
「防御率」は被安打に基づく失点によって計算される。このことから、「防御率」だけでピッチャーの能力を推し量ることはできないのである。
「FIP」が物語る大谷翔平の凄さ
「FIP」が防御率を下回っている場合、その投手は「防御率よりも優れた投手」だと言うことができる。わかりやすい例が、ドジャースの大谷翔平だ。
2025年、大谷は14試合に登板し、防御率2.87、FIP1.90をマークした。スモールサンプルではあるものの「FIP」が防御率を下回っている例のひとつである。

昨季の大谷は188人の打者と対戦し、62三振を奪った。奪三振割合に換算すると33.0%に達する。また、コントロールも抜群で、与四球割合は4.8%だった。
打たれた本塁打はわずか3本のみで、長打抑止力も安定していた。これらのことから、大谷は「防御率よりも優れた投手」であると言えるのだ。
■構成・MLB通信編集部(@MLB_tsushin)