フェルナンド・タティス・ジュニア、200打席で本塁打ゼロ ハードヒット率は上位2%レベルも……問題は「角度」か

開幕から依然として0本塁打

 5月19日(日本時間20日)、パドレスのフェルナンド・タティス・ジュニアがドジャース戦に「1番・二塁」で出場した。

 この日のタティス・ジュニアは5打数2安打をマーク。しかし、記録したヒットはいずれも単打で、長打を記録することはできなかった。

 今季のタティス・ジュニアは、深刻な「長打不足」に陥っている。この試合を経て、タティス・ジュニアは200打席に到達した(202打席)。しかし、依然としてホームランは0本のままだ。

なぜタティス・ジュニアはホームランを打てなくなったのか

 『ベースボール・サバント』によると、タティス・ジュニアのハードヒット率は55.6%で、メジャー全体でも上位3%に該当する好数値である。

 また、平均打球速度も91.9マイルを計測。マイク・トラウト(エンゼルス)やマックス・マンシー(ドジャース)と遜色ない出力であり、純粋なパワーや打球を強く叩くスキルは健在であることがわかる。

 しかし、現在のタティス・ジュニアは、パワーを長打に変換できていない。ホームランだけでなく、打者の長打力を示す「ISO」も.040と深刻だ。

 タティス・ジュニアが長打、ひいてはホームランを打てなくなったわけは、打球角度にある。

 今季、タティス・ジュニアの平均打球角度は1.8°となっている。これは、規定打席をクリアしている打者のなかでワースト3位に該当する。なお、2024年が10.0°、昨季が9.4°だった。

 その結果、現在のタティス・ジュニアは「ゴロが多く、フライがあがらない状態」となっている。また、引っ張り方向へのフライ率を示す「Pull Air%」も6.8%にとどまっている。

打球角度ゴロ率Pull Air %
202311.047.7%15.1%
202410.0°46.2%14.5%
20259.4°49.0%12.0%
20261.8°53.4%6.8%

 タティス・ジュニアに打球角度がつかなくなった理由は「アタックアングル」だ。アタックアングルとは、バットがボールを捉えた瞬間の角度のこと。

 今季、タティス・ジュニアのアタックアングルは7°だ。昨季は8°だったため、大きな違いとはならない。しかしアタックアングルをコース別で見てみると、その違いが浮き彫りになる

 昨季と比べて、タティス・ジュニアのアタックアングルはコースによってまばらになっていることがわかる。特にストライクゾーンの内角、および内角高めのボールに対しては、ボールをほぼ水平に捉えている。この結果、ボールがゴロとなり、長打が急激に減少しているのだ。

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MLB通信編集部

大手出版社にてメジャーリーグの取材を担当し、選手分析やセイバーメトリクスに関する記事を複数発表。日本のメジャーリーグ報道に可能性を感じ、2024年に『MLB通信』を立ち上げました。