大谷翔平はレイズにトレードされる寸前だった? 3年のときを経て明かされた「幻の大型トレード」 対価はカミネロ、ウィリアムズ

大谷はレイズにトレードされるところだった

 衝撃の裏話が報じられた。5月20日(日本時間21日)、米スポーツメディア『ジ・アスレチックス』のケン・ローゼンタール記者が大谷翔平に関する記事を公開。2023年のトレード・デッドラインで、レイズが大谷(当時エンゼルス)の獲得に動いていたことがわかった。

 同記者によると、レイズは対価として、ジュニオール・カミネロ(当時19歳)とカーソン・ウィリアムズ(当時20歳)を放出する用意があったと報じている。しかし、エンゼルスのアート・モレノ球団オーナーがこのオファーを固辞し、トレードは幻に終わったという。

エンゼルスが大谷を手放さなかった理由

 2023年の大谷は、エンゼルスでメジャー6年目のシーズンを過ごしていた。すでにスーパースターとしての地位を確立しており、7月を終えた時点で、打者としては39本塁打、OPS1.087、投手としては120.2イニングで防御率3.43、156三振をマークしていた。

 そして、オフにはFAを控えていたことから、トレード・デッドラインでの放出が囁かれていた。つまり、エンゼルスは、大谷を放出することで複数のトッププロスペクトを獲得することができたのだ。

 大谷のトレードは実現しなかった。7月を終えた時点で、エンゼルスは56勝51敗で地区3位だった。ここで、モレノ球団オーナーは「勝ちを目指す姿勢」を表明したのだ。

 しかしその後、エンゼルスは急失速。8月からシーズン最終戦にかけて17勝37敗ともがき苦しみ、地区4位に終わった。

 オフには大谷がFAとなり退団。当初は再契約の可能性も囁かれたが、大谷は最終的に、ドジャースと10年7億ドルの歴史的契約を結んだ。大谷を手放す代わりに、エンゼルスが手に入れたのは「ドラフト指名権」のみだった。

もしトレードが成立していたら?

 同年の大谷は、エンゼルスで二刀流を継続したものの、8月下旬には右ヒジのじん帯損傷が発覚。投手としてのプレーを中断した。打者としては44本塁打を放ち、日本人として史上初の本塁打王に輝いた。

 一方で、レイズは大谷の獲得に失敗したものの、シーズンを86勝76敗でフィニッシュし、ポストシーズンに滑り込んだ。スーパースターの力を借りなくても、自力で勝利を積み重ねたのだ。

 さらに、昨シーズンは、カミネロが45本塁打とブレイク。ウィリアムスも昨シーズンにデビューし、正遊撃手候補として奮闘している。このことから、レイズは「大谷を獲得しなくて正解だった」と言うことができる。

 もし、この「幻の大型トレード」が成立していたら、カミネロはエンゼルスの正三塁手として君臨していただろうし、ウィリアムスは二塁に転向し、ザック・ネトと二遊間を組んでいたかもしれない。皮肉なことに、エンゼルスは現在、二塁と三塁のレギュラーを固定できていない状況だ。

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MLB通信編集部

大手出版社にてメジャーリーグの取材を担当し、選手分析やセイバーメトリクスに関する記事を複数発表。日本のメジャーリーグ報道に可能性を感じ、2024年に『MLB通信』を立ち上げました。