【独自考察】なぜ今年のホワイトソックスは強いのか? 総本塁打数の半分を3人の内野手が占める状況

進撃のホワイトソックス

 6月12日(日本時間13日)、ホワイトソックスがドジャースを8対2で下し、3連勝を記録。今季成績を37勝31敗(.544)とし、地区首位を死守した。

 昨年のホワイトソックスは、6月12日(同13日)の段階で23勝45敗(.338)だった。最終的には、60勝102敗(.370)で地区最下位に終わった。

6月12日時点最終順位
勝敗勝率地区順位
202523勝45敗.33855
202637勝31敗.5441
昨季と今季の6月12日時点の成績比較

 そんなホワイトソックスが、今季は大健闘をつづけている。好調の理由は、得点力の向上だ。

【独自考察】好調の要因は「3人の内野手」

 今季のホワイトソックスは、パワーに満ち溢れている。以下は、昨季と今季ここまでの「得点力に関するスタッツ」を比較したものだ。

試合数1試合平均得点本塁打wRC+
20251623.9916588
2026684.7992107
得点力に関するスタッツ

 もっともわかりやすいスタッツが本塁打数だ。昨季、チームの総本塁打数は「165本」でリーグ14位だった。しかし今季は、68試合を終えた時点で、すでに「92本」を記録している。

 今季、ホワイトソックスの打線を牽引しているのは、村上宗隆、コルソン・モンゴメリー、ミゲル・バルガスの3人だ。この3人だけで計「52本塁打」を放ち、チーム総本塁打の56.5%を占めている。

 村上はセンセーションを巻き起こしている。開幕からホームランを量産し、ルーキーとして史上初となる「5月中に20本塁打」をクリア。右ハムストリング(太もも裏)を痛めた影響で5月末から戦列を離れているが、本塁打数は依然としてリーグ3位につけている。

 モンゴメリーは成長著しい2年目の正遊撃手。昨季はわずか77試合の出場でチームトップのrWAR(7.7)を叩き出した。今季はここまで16本塁打、OPS.791をマークしている。

 バルガスはブレークを迎えた三塁手だ。バットスピードが70.6マイルから74.1マイルに上昇し、バレル性の打球を打てるようになった。持ち前の選球眼は健在で、四球率(15.2%)はリーグ6位にランクイン。OPS(.878)もリーグ10位に位置づけている。

本塁打OPSISOwRC+
村上宗隆20.938.320156
コルソン・モンゴメリー16.791.254120
ミゲル・バルガス16.878.251140
村上、モンゴメリー、バルガスの打撃成績

 この3人を中心に、ホワイトソックスは得点力の向上に成功。「wRC+」は昨季から19ポイントもアップしており、1試合の平均得点数は「4.79」に達しているのだ。

ホワイトソックスはこのまま突っ走れるのか

 ホワイトソックスがこの攻撃力を維持できれば、2021年以来、5年ぶりの地区優勝も現実味を帯びてくる。村上も7月中には復帰できる見込みだ。

 課題は投手陣で、チーム防御率(4.25)はリーグ9位。トレード・デッドラインでは、エースのデービス・マーティンにつづく有力なスターターがほしいところだ。

 また、村上、モンゴメリー、バルガスにつづき、さらなる若手野手のブレークも待たれる。現在はこの3人の得点力に依存している状態であり、故障などが発生した場合に崩れる可能性がある。

 注目はサム・アントナッチ。4月にデビューしたルーキーで、ここまで50試合(201打席)でOPS.760をマーク。出塁率が高く、リードオフマンに起用されている。

 過去3年連続で100敗を喫しているホワイトソックスが、史上最大の番狂わせを起こそうとしている。

 

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MLB通信編集部

大手出版社にてメジャーリーグの取材を担当し、選手分析やセイバーメトリクスに関する記事を複数発表。日本のメジャーリーグ報道に可能性を感じ、2024年に『MLB通信』を立ち上げました。