カブスのマット・ショウ、欠場のワケは「チャーリー・カーク氏の追悼式典」 銃撃当日も急きょスタメンを外れる

 カブスの三塁手が向かった先は、アリゾナ州だ。9月21日(日本時間22日)、カブス対レッズの試合がグレート・アメリカン・ボール・パークでおこなわれた。両者無得点で迎えた3回ウラ、レッズはギャビン・ラックスのタイムリーで1点を先制。これが決勝点となり、1対0でレッズが勝利した。

 この試合でカブスは、ジャスティン・ターナーを「7番・三塁」で起用した。ターナーは主に一塁、または指名打者での出場が多いベテラン内野手だ。三塁手としてスタメンに名を連ねるのは、4月12日(同13日)のドジャース戦以来、およそ5ヶ月ぶりのことだった。

 カブスではメジャー1年目のマット・ショウが三塁のレギュラーに定着している。ショウは打撃に定評のある若手内野手で、東京ドームでおこなわれたドジャースとの開幕シリーズでメジャーデビュー。序盤はトップレベルの投手に苦戦するも、マイナーで打撃を見直したことで安定感が増し、5月27日(同28日)のロッキーズ戦ではサヨナラタイムリーを放った。ここまで121試合に出場し、12本塁打、OPS.678の成績を残している。

 しかし、この日の試合がはじまる頃、ショウはシンシナティからおよそ3000キロも離れたアリゾナ州・グレンデールにいた。米スポーツメディア「ジ・アスレチック」のパトリック・ムーニー記者によると、ショウは政治活動家のチャーリー・カーク氏の追悼式典に出席していたのだという。この日、グレンデールではカーク氏の追悼式典がおこなわれており、およそ10万人もの人々が参列。ドナルド・トランプ大統領も参加するなど、高い注目を集めていた。

 カーク氏は9月10日(同11日)、ユタ州にあるユタバレー大学での講演中に銃撃を受け、31歳の若さで命を落とした。カーク氏は保守活動家として知られており、昨年の大統領選挙ではトランプ陣営を熱烈に支持。カーク氏の思想に共鳴した若者たちがトランプ氏に投票するなど、強い影響力を誇っていた。

 カーク氏はイリノイ州シカゴの出身で、熱烈なカブスファンとして知られていた。8月の下旬には「Cubs Win!」との文言を添えて、ショウ、マイケル・ブッシュとともに写った写真を自身のXに投稿していた。

 なお、カーク氏が銃撃を受けた当日はカブス対ブレーブスのナイトゲームが組まれていた。この試合でショウはプレイボールの直前にスタメンを外れている。シカゴ・サンタイムズ紙のマディ・リー記者によると、球団はこのメンバー変更について「ショウの個人的な理由によるもの」と説明していたという。

 政治的主義や考え方は人によって異なるものだ。たとえ意見が違えど、政治的暴力は決して許されない。ショウもまた、カーク氏の悲劇に胸を痛めているひとりなのだ。

※サムネイルはチャーリー・カーク氏のX(@charliekirk11)より