- 2025/08/23 16:54
ムーキー・ベッツ、遊撃の守備指標はメジャー1位 転向2年目にして球界トップクラスのショートストップへ
ドジャースのムーキー・ベッツが〝球界最高のショートストップ〟になろうとしている。レギュラーシーズンの全日程が終了し、メジャーリーガーの個人成績が確定した。ベッツは遊撃守備における「DRS」でメジャー1位の「17」をマークした。
「DRS」は守備を評価する指標として浸透している。「Defensive Runs Saved(守備防御点)」の頭文字をとったもので、高ければ高いほど守備で失点を防いだことになる。
ベッツは走攻守をハイレベルにこなすベテランプレイヤーだ。レッドソックス時代の2018年には「30-30(30本塁打と30盗塁)」をクリアすると同時に首位打者も獲得。rWARは10.7を叩き出し、MVPに選出された。
フィールディングセンスも球界随一で、右翼手としてゴールドグラブ賞を6度を誇る。2020年にドジャースに移籍して以降も右翼で起用されていたが、昨シーズンの開幕直前に遊撃へのコンバートが決まった。ギャビン・ラックス(現レッズ)の守備難に伴い、31歳にして内野でもっとも難しいポジションに挑むことになったのだ。
転向1年目の昨シーズンは「DRS」で「3」をマーク。これは500イニング以上で遊撃を守った選手のなかではリーグ8位の成績だった。今シーズンのベッツが大幅に指標を伸ばした背景には2つの要因がある。
ひとつ目は言わずもがな、守備力の向上だ。内野手の「DRS」を測るうえでもっとも重要になるのが「ART」と言われる項目だ。これは「Air(ライナーまたは内野フライの捕球)」「Range(守備範囲のひろさ)」「Throwing(送球の正確さ)」の3点をポイント化したもの。
昨シーズンのベッツはこの項目で「3」だったが、今シーズンは「14」を叩き出した。それぞれを1000イニングあたりの数値に換算すると、昨シーズンが「5.6」で今シーズンが「11.0」になる。転向2年目にして遊撃守備を習熟し、より高いパフォーマンスを発揮できるようになったわけだ。
ふたつめは、「DRS」がカウンティング・スタッツ(積み上げ式の指標)である点だ。ベッツは昨シーズン、左手の骨折でおよそ2ヶ月にわたりチームを離脱。復帰後は右翼で起用されたため、遊撃での守備イニングはおよそ531.1イニングにとどまった。
今シーズンは一度も故障者リストに登録されることなく、常に遊撃で起用されつづけた。その結果、遊撃手ではリーグ6位の1278.0イニングを守った。「無事是名馬」と言うように、ベッツの守備力の向上は、そのタフネスに裏付けされた部分も大きいのだ。
打撃では前半戦のスランプが響き、キャリアワーストのOPS.732、wRC+105に終わったベッツ。打棒が復活すれば、攻守で抜きん出たショートストップになるはずだ。