ピート・アロンソがオリオールズと契約へ 球団の歴史でホームラン王は3人のみ、ジャッジの牙城崩せるか

 12月10日(日本時間11日)、メッツからFAとなっていたピート・アロンソがオリオールズとの契約に合意したことがわかった。米スポーツ専門局「ESPN」のジェフ・パッサン記者が報じた。契約内容は5年1億5500万ドルで、オプトアウト条項(契約破棄権)は盛り込まれていない。

ピート・アロンソはこんな選手

 アロンソは卓越した長打力を誇る右の一塁手だ。メジャー初昇格を果たした2019年に53本塁打を放ち、ルーキーによるシーズン本塁打記録を樹立した。

 以降もコンスタントに本塁打を積み重ね、2019年からの7シーズンで合計264本塁打を放った。同期間では、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)、カイル・シュワーバー(フィリーズ)に次いで3番目に多い本塁打数だ。

 今シーズンはリーグ4位の38本塁打をマークし、自身初となる「シルバースラッガー賞」を受賞した。8月には通算253本塁打に到達し、ダリル・ストロベリーの球団通算記録を更新している。

 長打力のほかに、アロンソは「得点圏での強さ」と「耐久性」を兼ね備える。アロンソはチャンスにめっぽう強く、得点圏におけるOPSは通算で.933に達する。今シーズンも得点圏で打率.309、OPS1.035を記録した。

 また、2019年からの7シーズンで合計1008試合に出場している。同期間で1000試合以上に出場したのは、メジャーでアロンソだけだ。今シーズンも全162試合に出場するなどフル回転の働きを見せた。

2025 Pete Alonso Stats
WARGPA
3.4162709
AVGHROPS
.27238.871

「右のスラッガー」の獲得に成功

 オリオールズの課題は得点力不足であり、このオフはホームランバッターの獲得を目指していた。オリオールズは今シーズンのメジャーで唯一、20本塁打を超えた選手が0人だった。

 一塁にはライアン・マウントキャッスルがいるが、今シーズンは7本塁打、OPS.653と低迷した。来シーズンのオフにはFAとなるため、アロンソはチーム事情に極めてフィットする存在だ。

 11月にはエンゼルスのテイラー・ウォードをトレードで獲得した。ウォードは右打ちの長距離打者で、今シーズンは36本塁打を放った。アロンソとウォードを合わせると74本塁打に達する。オリオールズの右打者(19人)が今シーズンに放った本塁打数は87本なので、右打者の底上げに成功したと言える。

チームに久しい真のホームランバッター

 オリオールズは長距離打者のイメージに乏しい。1954年のボルチモア移転後、最多本塁打のタイトルを獲得した選手は、フランク・ロビンソン(1966)、クリス・デービス(2013)、ネルソン・クルーズ(2014)の3名のみだ。

 ア・リーグにはジャッジという不動のアーチストがいる。それでも、アロンソの実力を鑑みると、球団史上4人目のホームラン・キングが誕生してもなんら不思議ではない。

 ちなみに、オリオールズにおける通算本塁打記録はカル・リプケン・ジュニアの「431本」で、シーズン記録は2013年のデービスが放った「53本」となっている。